3年12班の愉快な面々 2

教室の扉を開けたHソンは、しばし入り口に立ち止まり中を見渡した後、教室の中に入った。中は教室を二分して男子と女子に綺麗に分かれていた。

男子はサッカー部のY男、髪のセットに命をかけてるM道、真面目で一途な哲夫、強面のGチ…と多様な面々が揃ってる。

(まだ来てない奴がいるな、でも…)と反対側を見ると途端に心配になる。
何年か前の中学の時は当たり前の光景だったが、2年と言う年月がその感覚を遠ざけたか、教室での見慣れぬチョゴリ姿がHソンの目に異質に映った。

「ガラガラ」
戸が開いて1人の女子が入って来た…

教室に入ったMリの目に先ず飛び込んで来たのは学生服姿だった。
(本当に共学なんだ…)

ちょっと呆然とした感情が出たが、気を取り直して笑顔で女子の方を向いて「アンニョン!」と声を掛けながら女子側に歩いて行った。楽しい面々が揃っていた。

バレーボール部のマネージャーを辞めて何故か合唱部に入ったY子、大人しいけど芯のあるS子、ラグビー部のエースと付き合っている◯スン、ロング部で部活大好きなEス、朝鮮舞踊が命で美人のス◯…
(あ〜この子達と最後の1年過ごすんだ!)共学と聞いた時の落ち込んだ気持ちからちょっと立ち直ったMリだった。

バラバラと全員が揃った時、先生が入って来た。「さぁ、席に着け!」
学生達はおのおの適当に座った。
(えっ?先生が2人?それも男女?)

「今日から君達の担任になった金と、副担任の…」
「ムンです。よろしくお願いします。」

「君達も知っての通り、このクラスは将来実施されるかも知れない男女共学のモデルになる。ただ皆勘違いして欲しくないのは、決してモルモットではないから、普通にそして最後の学生生活を意義深く送って欲しい。初めての共学と言う事で、初めは戸惑いもあるだろうけど、早く打ち解けて良いクラスを作って行こう。」

「男子も女子も悩み事があれば遠慮なく言ってね。特に高3だから進路の相談もあると思うし…勿論恋愛の相談も聞くわよ。」とムン先生は笑った。

教科書を配り終わり「それじゃ席順は5日まで決めておくから…それと最後に、この1年間は君達にとって最後の高校生活になる。ひとつみんなにお願いと言うか…卒業式で2回以上は名前を呼ばれる様にしよう。」

皆、キョトンとして何の意味なのか解らずにいた。

金先生は、「卒業生の名前で1回、これは皆が呼ばれる。これ1回きりでは寂しすぎるだろう?去年までポトンだった子がこの1年勉強を一生懸命頑張って、最優等取れるか?と言ったらちょっと難しいかもしれない。でも、優等なら?頑張れば取れるかも知れないし、また勉強はダメでも真面目に学校に通って「皆勤賞」なら取れる…12年間学校に送ってくれたアボジ、オモニにそれくらいの恩返しはしようじゃないか!」

となりでムン先生も頷いている。学生達はそれなりに神妙に聞いている。
「さ、それじゃ今日はこれまで。」と言って先生達は教室を出て行った。

強面のGチが「何か良い話してたな。2回以上名前を呼ばれようか…勉強は無理だけど、皆勤賞は取れそうだな。頑張ってみようかな?」
「あれれ?遅刻常習犯のGチが皆勤賞?ハハハ」
「さてはムン先生にホレたな?ククク」
「バ、バカ言ってんじゃねえよ!」

とくだらない会話をしている近くで女子はそれを見ながら「バカだね〜、男子って、何でもそっちに繋げるんだ。」「キャハハハ!」と笑っていた。

(5日の席割りってどうなるんだろう?上手くやらないと雰囲気悪くなるし、これからのクラスの雰囲気を決めちゃうかも?)と心配するHソンとMリだった。
さて問題の席割りは?

2 COMMENTS

인류학자

私の17歳の息子に比べると、素直な高校生たちですね。やっぱり、インターネットとスマホが普及される前の時代の、子供達はいいですね。

シマムラ

凄すぎる感動した。頑張って作家、イラストレーター。

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